7月27日と8月2日の日経xTECHにて、北関東にあるキンドリルのデータセンターが閉鎖される方針であると報道されましたが、この取り組みは、日本のITモダナイゼーションへの対応と、キンドリルの国内データセンター運営方針における意思決定だと位置づけられるべきだと考えています。

 

キンドリルのデータセンター戦略は、お客様の特定のニーズに焦点を当て、高品質なサービスと信頼性を提供することをお約束しています。また、最新のクラウドとセキュリティ技術を用いて、運用効率を向上させ、サイバーレジリエンスを高め、そして環境配慮への取り組み、すなわち電力使用量の削減を目指しています。

 

日本がG7議長国として強調してきたように、日本のデジタルトランスフォーメーションの重要な要素である、ミッションクリティカルなITインフラのモダナイゼーションにおいて、キンドリルのデータセンター戦略は、日本の企業や官公庁を積極的に支援するための取り組みの一部にすぎません。経済産業省のDXレポートで指摘されているように、2025年までには、日本のミッションクリティカルシステムの60%以上が、使用後20年以上経過します。金融サービス、製造業、小売業などのミッションクリティカルなシステムでも、老朽化が進むにつれ、古くなったソフトウェアやベンダーの保守サポートがなくなることにより、サイバー攻撃に対する脆弱性が高まります。キンドリルのデータセンター戦略のもう一つの側面として、過去20年以上の長期にわたる運用経験を活かした、ゼロトラストセキュリティの推進が挙げられます。これらの取り組みを組み合わせることで、ITインフラは、サイバー攻撃を防御、検出、対応する組織の能力を向上させることができます。

 

閉鎖を予定しているデータセンターは、現在の日本のITインフラを代表するものであり、サービスを提供しているお客様のニーズに対応したものですが、高度なクラウドコンピューティングやAIを必要とする進化したニーズに対応するには難しい点もあると思われます。

 

2021年にキンドリルが独立する前、IBMは、災害や震災が続いた2017年から、各データセンターの拠点について売却・リースバックや、閉鎖、あるいは継続する方針を検討し始めました。現在、キンドリルは先進技術とその技術を活用できる人材育成に焦点を当てたデータセンター戦略として引き継いでいます。

 

今回の閉鎖に伴うデータセンターの移転に関しては、お客様と緊密に連携し、ミッションクリティカルなITインフラを24時間365日、安心・安全・安定なサービスを提供し続けることを一番の優先事項として対応してまいります。運用への影響を最小限に抑え、増え続けるクラウドとAIへのニーズに最大限努め対応してまいります。

 

キンドリルは、2040年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにし、2030年までに再生可能エネルギーを100%使用するという目標に沿った戦略を掲げており、データセンターによる環境への影響についても重視しています。キンドリルは、最先端技術と持続可能なソリューションによってお客様が目標を達成し、測定可能でポジティブな影響をもたらすことをご支援します。キンドリルは、デジタルオープン統合プラットフォームであるKyndryl Bridgeでも、カーボンアセスメントを開始し、お客様の脱炭素に向けた取り組みをご支援していきます。

 

日本がグローバルにおいてリーダーシップを発揮するためには、ITインフラのモダナイゼーションが不可欠です。キンドリルは、そのために、将来にわたってお客様と密に連携することをお約束します。

キンドリルジャパン株式会社 代表取締役

上坂 貴志

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