コード変換の先へ: ビジネス成果を生み出すAI主導のモダナイゼーション

ショーン・ディソウザ(Shawn D’Souza)
 Kyndryl Consult、シニアバイスプレジデント、グローバル・モダナイゼーション・リーダー

企業がテクノロジーのモダナイゼーションを進め、技術的負債を削減しようとするのは、ビジネスの俊敏性を高め、コストを削減し、人材におけるスキルギャップに対応するためです。ただし、ミッションクリティカルなシステムには、数十年にわたって蓄積された重要なビジネスロジックが存在します。そこで企業はプロセスを加速する手段としてAIに目を向けています。これは、アンソロピック(Anthropic)が最近のブログで説明しているとおりです。

しかし、モダナイゼーションプロジェクトの価値を最大限に引き出すためには、これらのシステムが現在どのように機能しているのかについての深い知識と、将来のビジネス成果に向けた変革的なビジョンの両方を持つ必要があります。そうすることで、テクノロジー上の課題に対応するだけでなく、将来においても競合優位性をもたらす新たなビジネスケイパビリティを創出することができます。

最新のKyndryl Readiness Reportによると、リーダーの90%は、自社はイノベーションを拡張するためのツールとプロセスを備えていると考えている一方で、半数以上が、自社の基盤となる技術スタックが足かせになっていると答えています。モダナイゼーションを担うテクノロジーリーダーは、より迅速で機動力のあるアプローチを強く求めています。

コード変換はこうした課題の一部に対応できるため、Claud Codeのようなケイパビリティは、効率を高めたいと考えている組織にとって重要であり、期待も高まっています。キンドリルはすでにAIファーストのアプローチを用いてモダンな言語へのコード変換、包括的なドキュメント生成、依存関係の整理、作業順序の明確化を行い、コード分析にかかる時間を大幅に短縮しています。このアプローチは、ミドルウェア、データベース、メインフレーム、ERP、さらには業界(銀行、保険、医療など)のコアシステムに至るまで、幅広いモダナイゼーションプロジェクトに適用できます。

コード変換にとどまらず、モダナイゼーションプロジェクトにAIを導入すると、より少ないリソースでより高いビジネス価値を生み出すことができます。実行期間も従来のモダナイゼーションプログラムの約半分にまで短縮して、これまでにないレベルの変革を実現できます。

ショーン・ディソウザ(Shawn D’Souza)

Kyndryl Consult シニアバイスプレジデント グローバル・モダナイゼーション・リーダー

エージェンティックAIを活用することにより、継続的なモダナイゼーションが可能になり、テクノロジーの変化やビジネスの優先事項に対応し続けることができます。その結果、より迅速に前進し、変化する環境の中でも常に競争力を保ち続けることができます。

モダナイゼーションプロジェクトから真に変革的な価値を引き出すためには、コードの先を見据え、将来にわたって対応できるように、自社のスキル、ワークフロー、ツール、ガバナンスをどのように連携させ、統合していくかを再構想する必要があります。また、これは内部プロセスだけの問題ではありません。地政学的緊張の高まり、規制(および規制緩和)、そしてそれに伴うデータ主権や運用に関する懸念といった、外部のリスク要因も考慮することが不可欠です。

これらの課題に向き合い、将来への備えができている企業であり続けるためには、クラウド、最新のデータセンターやネットワーク、ソフトウェア、ハードウェアへの投資に関する意思決定が求められます。つまるところ、モダナイゼーションの取り組みを進めるにあたっては、内部要因と外部要因のいずれに目を向けても、人が依然として要となります。

キンドリルのエージェンティックAIフレームワークは、私たちのエンジニアリングの蓄積、成果志向の方法論、独自の知的財産(IP)、そして革新的なテクノロジーを統合するアプローチで、お客様のビジネス成果の実現を推進します。キンドリルは、それぞれのお客様に対して当初から達成すべきビジネス成果を共有し、課題に対して包括的なアプローチでモダナイゼーションを推進します。エージェンティックファーストのアプローチは、技術面や業界固有の知見、さらに外部のマクロ環境といった要素を整理、体系化し、変革の実行に向けて、エージェントと人間の協働を促進します。専門家が豊富な知識と経験をもってプロジェクトにあたり、成果物を評価するとともに、当初構想された戦略的成果を正確に実現します。このアプローチにより、うまく機能するものは拡張可能で、効果が実証されたエージェントを繰り返し適用すれば、スピードとコスト効率を高めることができます。

組織のレガシー課題の解決にも、より広範なモダナイゼーションの取り組みにも、すべての組織に当てはまる万能の方法や単一の解決策は存在しません。キンドリルは、IT環境全体を視野に入れる重要性を深く理解した上で、AIエージェントと人間の協働で、お客様の成長を実現します。
  
本記事は、2026年2月24日(米国現地時間)にキンドリルが発表した記事の抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。原文は下記URLをご覧ください。https://www.kyndryl.com/us/en/about-us/news/2026/02/ai-enabled-modernization

ショーン・ディソウザ(Shawn D’Souza)

Kyndryl Consult シニアバイスプレジデント
グローバル・モダナイゼーション・リーダー