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ブルー・ナップ・アメリカス

ティア4データセンターの収益強化を支える新しいクラウド・インフラストラクチャー

ブルー・ナップ・アメリカスは、キュラソーのウィレムスタッドを拠点とするマルチテナントでキャリアニュートラルなティア4認定のデータセンター事業者として、2016年に設立されました。同社は、カリブ海地域向けのネットワーク・アクセス・ポイント(NAP)としての機能を果たすとともに、コロケーション、プライベート・クラウド、事業継続、マネージド・サービスなどのデータセンターソリューションのポートフォリオを提供しています。現在では国際市場と地域市場の両方にサービスを提供しています。

ビジネス課題

自社のデータセンターオファリングを拡張してクラウドサービスを提供するために、より安全性、拡張性、柔軟性の高いクラウドプラットフォームを構築する必要がありました。

トランスフォーメーション

ブルー・ナップ・アメリカスは、ティア4のデータセンターから顧客にクラウドサービスを提供できる新しいクラウド・プラットフォームを必要としていました。それにあたり同社は、キンドリル(旧称: IBM インフラストラクチャーサービス)に、コンバージド・インフラストラクチャーソリューション「VersaStack」を基にしたソリューションの設計、構成、導入支援を依頼。これによって、同社のサービスポートフォリオの中でクラウド・サービスが最も大きな地位を占めるようになりました。

結果

仮想マシンのデプロイに要する時間を数日から数分に短縮

クラウドプラットフォームへのハードウェアアップグレード中に生じていた顧客のダウンタイムが0%に

新しいクラウド・コンバージド・インフラストラクチャーで、最大40%のビジネスを創出

クラウドサービスへの移行

カリブ海に浮かぶオランダ領の島、キュラソーは、その澄み切った海、広大なビーチ、カラフルなヨーロッパ風の建築様式で知られています。マルチテナントのティア4データセンターを設置するような場所には見えないかもしれませんが、ベネズエラの北90マイル、ハリケーンベルトから100マイル離れた場所に位置するキュラソー島は、カリブ海地域のネットワーク・アクセス・ポイント(NAP)とデータソリューションのハブとして理想的な場所といえます。

ティア4認定されているデータセンターはほんの一握りしかありません。データセンターのティア標準をグローバルに設定する組織であるUptime Instituteによるこの認定は、最高レベルの冗長性を備え、単一障害点のないデータセンターにのみ与えられます。ブルー・ナップ・アメリカスはこの厳しい条件に全面的にコミットしており、データセンターのお客様に対し、電源と冷却に関して最大100%のアップタイムを保証しています。

5年前に設立された同社は比較的若い企業ですが、その創立以来大きな目標を掲げてきました。実際に同社は、主なターゲット市場として国際的な大企業への導入を最初の目標に掲げ、成功を収めています。

しかし、このデータセンターの戦略的な立地条件から得られるメリットが明確になるにつれて、同社はその重点を自国に近い企業へとシフトしたのです。その過程で、どうすれば自社の製品やサービスを地域の顧客に最善の方法で提供できるのかを検討したといいます。同社CEOのDanilo Zabala氏は「地域市場の中小企業のニーズに対応するには、クラウドサービスに投資する必要と気づきました」と述べています。

当時、同社のレガシーなクラウドプラットフォームでは、クラウドサービスを競合価格で顧客に提供する上で必要な最新かつ堅固な機能がありませんでした。

そこで同社は、顧客が求めるInfrastructure as a Service(IaaS)を安全かつ確実にデプロイするプライベート・クラウド・インフラストラクチャーを構築することにしたのです。

 

地域におけるキンドリルの評判が採用の決め手に

ブルー・ナップ・アメリカスは、複数の大規模クラウドプロバイダーを検討した結果、新しいクラウドインフラストラクチャーの選定、開発、提供をキンドリルに依頼することに決定しました。地域の多数の金融機関と提携関係を築いて大きな成功を収めていたこと、またそのソリューションの品質の良さに定評があり、競合他社と一線を画していたことを評価しました。

「地域内の銀行の9割がキンドリルのインフラストラクチャーに慣れ、かつ安心感を持っているといってもよいと思います。こうした評価は、新たなクラウドプラットフォームを選択する上で重要なポイントとなりました。キンドリルのサービス品質に付加価値が存在すると同時に、多くの銀行が同社とともに作ってきた歴史が明確にあったからです。このおかげで容易に意思決定が行えたと思っています」(Zabala氏)

ブルー・ナップ・アメリカスはまずキンドリルと協力してクラウドプラットフォームのオプションに関する評価を行いました。最終的にチームは、迅速なデプロイと価値実現までの時間短縮を目的に開発された統合型コンバージドインフラストラクチャーである、キンドリル・ネットワーク・サービスソリューション「VersaStack」を選択しました。

物理インフラストラクチャー、仮想インフラストラクチャー、さらに「as a service」の取り込みポイント間の相互接続性を最適化することで、企業全体でのクラウド導入を促進します。このソリューションは、顧客企業の新たなクラウド環境の導入と運用をサポートし、本番環境や災害復旧環境の運用に適用できます。また単一障害点もありません。

キンドリルチームは、設計、ソーシング、実装からブルー・ナップ・アメリカスのスタッフのオンサイトトレーニングに至るまで、プロジェクトをエンド・ツー・エンドで管理しました。

「オンボーディングのあらゆる体験がとても快適でした。当社は、インフラストラクチャーだけでなく、専門的なサービスを含むターンキーソリューションを手にすることができたといえます。キンドリルチームからは、当社のエンジニアがプラットフォームのセットアップや運用、保守の方法を直接学べる機会をいただけました」(Zabala氏)

ブルー・ナップ・アメリカスのチームが特に感銘を受けたのは、キンドリルが提供する専門知識のレベルの高さでした。この理由をZabala氏はこう説明しています。

「キンドリルのトップアーキテクトと連絡を取ることができました。この方にはオンライントレーニングのほかに技術面での議論に電話で参加していただけましたし、飛行機に乗ってわざわざ当社までご訪問いただけました。まさに素晴らしい対応だったと思います」

キンドリル チームが新しいクラウドインフラストラクチャーを立ち上げて稼働させるのには3カ月もかかりませんでした。ブルー・ナップ・アメリカスは、その後すぐにその投資を有効活用できるようになっています。

 

新たに立ち上げたクラウドサービスが大きなビジネス成果に

新しいプラットフォームの立ち上げ以来、ブルー・ナップ・アメリカスのクラウドサービスは、同社の提供する複数のサービスのトップに躍り出ました。同社のポートフォリオにはクラウドサービスのほか、コロケーション、マネージドサービス、オフィススペース/ビジネスサービスが含まれますが、最近実施したポートフォリオのパフォーマンス分析では、クラウド・サービスが最も高い割合を占め、同社の全ビジネスの約40%を生み出しています。

このプラットフォームには、その他のメリットもあります。Zabala氏によると、仮想マシンをデプロイするのに必要な時間が数日から数分に短縮されたほか、効率性が大幅に向上したといいます。従来型のネットワーキングアプローチやレガシープラットフォームでは、多くの問題が継続的に発生していたため、変化に対応し、新しいテクノロジーや画期的なテクノロジーを活用するのが困難でした。しかし、キンドリルの新しいソリューションの導入によって、このインフラストラクチャーの移行は問題なく行われました。

キンドリルのネットワークサービスの支援を受けて新しいネットワーク環境を開発することで、ブルー・ナップ・アメリカスは自社のIT環境に柔軟性、自動化、高可用性、オープンスタンダードを取り入れることに成功しています。キンドリルとの連携で最新のテクノロジーに加えて、将来ハイブリッドクラウドを導入する際に必要となる基盤を構築できました。

キンドリルは俊敏で拡張性の高いインフラストラクチャーを提供するというニーズの高まりに伴い、必要に応じてブルー・ナップ・アメリカスへのサポート提供を行っています。例えばブルー・ナップ・アメリカスでは、クラウドプラットフォームへの顧客の移行が非常にうまく進んだため、メモリーが不足するという事態が生じましたが、キンドリルはその問題を解消しています。

メモリーをアップグレードする間、顧客にダウンタイムは発生せず、以前のプラットフォームのハードウェアアップグレード時にダウンタイムが発生したことを考えると、大きな改善点です。

ブルー・ナップ・アメリカスは、今後もキンドリルと連携してプラットフォームの調整を行う予定です。

「メモリー容量のアップグレードを行ったばかりですので、当面はこれで十分だと思います。しかし、今後プラットフォームの拡張の必要が生じてきた場合、キンドリルにお声がけするだろう考えています」(Zabala氏)

2021年10月

 

「当社のクラウドサービスは、キンドリルのソリューションをベースに構築して提供し始めて以来、我々の期待をはるかに上回る成果をもたらしています」
-  ブルー・ナップ・アメリカス
CEO Danilo Zabala 氏
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